
監督・脚本 高橋洋
撮影 山田達也
照明 玉川直人
録音 臼井勝
キャスト 韓英恵
巴山祐樹 長宗我部陽子
高木公佑 近藤笑菜 河野知美 本間菜穂
南谷朝子 伊藤洋三郎
製作:映画美学校
配給・宣伝: 『霊的ボリシェヴィキ』宣伝部
配給・宣伝協力:プレイタイム
2017年/日本/ビスタサイズ/ステレオ/72分
Ⓒ2017 THE FILM SCHOOL OF TOKYO
「霊的ボリシェヴィキ」という言葉に出会ったのは今から20年以上前。
神道霊学研究家、武田崇元氏のインタビュー記事を通じてでした。
「霊的」×「ボリシェヴィキ」(レーニンが率いた革命党派)。
このあり得ない組み合わせに自分は啓示のごとく撃たれ、
そのままタイトルに戴いた映画を撮らねばならぬと思い定めたのです。
以来、企画の実現は紆余曲折を繰り返し、
時には「Jホラーシアター」で『恐怖』(2010)という副産物を生み出しながらも、
この尋常ならざるタイトルが触発する内容は容易に商業ベースに乗るものではなく、
今回ついにインディペンデント制作の形で陽の目を見た次第です。
「霊的ボリシェヴィキ」とは何なのか?
これほど深く取り憑かれているにもかかわらず、自分はいまだに説明する言葉を持ちません。
映画を通してしか表現できないもの……なのかも知れません。
ところで、今年は偶然にもロシア革命100周年でした......。
監督・脚本 高橋洋
監督のコメント
脚本家として『リング』『女優霊』でJホラーというジャンルを確立させた高橋洋。
前監督作『旧支配者のキャロル』ではホラーから一転して“真の人間ドラマ”に挑み、
中編ながら2012年映画芸術ベストテン第4位に選ばれた。
本作では高橋洋が一貫して追求してきた“恐怖映画”の要素と、
さらに深化した“人間ドラマ”が組み合わさり、新たなる恐怖の地平を切り開く。
主演は、鈴木清順監督『ピストルオペラ』でのデビュー以来、異彩を放ち続ける韓英恵。幼い頃に神隠しに遭遇した女性・由紀子の危うい存在感を見事に演じた。
共演には、これまで日本映画史に残る数々の名作に出演してきた伊藤洋三郎や、
高橋映画の常連・長宗我部陽子など個性派俳優たちが揃った。
Jホラーの巨匠が「心霊実験」と「霊的革命」で、われわれを狂気の世界に誘う。